建築CAD検定3級 過去問題で使う用語とAutoCADでの作図手順・PDF入手方法

建築CAD検定3級過去問題【種類別】
建築CAD検定3級過去問題【種類別】

建築CAD検定3級の出題内容

建築CAD検定3級では、以下のA~Dの4種類の平面図をトレースする課題が出題されます。
平面図とは、建物を真上から見た図面で、身近なものだと賃貸雑誌などに掲載されているような間取り図がわかりやすいかもしれません。

制限時間2時間で、A~Dまでの4枚の平面図を仕上げます。完成図と同じ図面をトレースするために、寸法が記入されている参考図から情報を読み取り仕上げていきます。4枚なので1枚あたり30分以内で完成させる必要があります。

下のタイトルに書いてある 「S=1/30」「S=1/100」は、図面の尺度です。AとDは「S=1/30」で「BとCは「1/100」の尺度となっています。AutoCADで作図する際は、事前に尺度や線種、寸法の設定をすませたテンプレートファイルを準備しておくとスムーズに作図できます。

建築CAD検定試験3級では、ライブラリ(事前に登録しておいた形など)の使用はNGですが、各種設定済みのテンプレートファイルの使用や、資料や電卓、定規なども持ち込んで受験することが可能ですよ。

A問題 階段平面図 (S=1/30)

階段平面図は、名前の通り階段部分の平面図です。階段には高低差がありますが、平面図では、高低差を示すために、上りラインが描かれています。(上りの方向に矢印が描かれています)階段の幅や、段板の奥行、手すり部分の寸法を図面から読み取ります。

A問題 階段平面図 AutoCADでの作図手順

  1. 寸法の基準位置を見つける
  2. 階段の幅や形を作図
  3. 段板の作図
  4. 手摺の作図
  5. 上りラインの作図

A問題 階段平面図 用語

階段(かいだん)

高低差のある床面をつなぐ段々状の通路のこと。

◆段板(だんいた)

足をのせる板材のこと。

◆手摺(てすり)

階段を安全に上り下りするために取り付けられている部材のこと

A階段平面図の解説一覧はこちら

B問題 通り芯・寸法・通り芯記号 (S=1/100)

B問題は、建物を建てるときの基準となる寸法が記載された平面図です。この課題では、一点鎖線で通り芯を描き、寸法も記入します。A~D問題のうち、寸法の記入が必要なのはB問題だけです。線種の使い方は通り芯記号の配置場所など、寸法記入のルールを覚えることも必要です。

B問題 通り芯・寸法・通り芯記号のAutoCADでの作図手順

  1. 通り芯の作図
  2. 寸法記入
  3. 通り芯記号の記入
  4. 基準の小円の作図

B問題 通り芯・寸法・通り芯記号 用語

◆通り芯(とおりしん)

建物の図面を描くさいに、基準となる線のこと。壁や柱の中心を通る基準のことを通り芯と呼びます。通り芯は一点鎖線で描かれています。

◆寸法(すんぽう)

この図面で描く寸法は、通り芯同志の間隔です。

◆通り芯記号

基準となる通り芯につける番号や記号のことです。B図面では、水平方向にはXと数字の組み合わせ、垂直方向はYと数字を組み合わせた文字を円で囲んだ記号が出題されます。

B通り芯・寸法・通り芯記号の解説一覧はこちら

C問題 柱・壁・間仕切壁 (S=1/100)

基準(通り芯)に対して柱や壁の位置を示した平面図です。壁や間仕切り壁の位置や厚さ、柱の寸法や位置などを読み取ります。

C問題 柱・壁・間仕切壁 AutoCADでの作図手順

  1. 通り芯の作図
  2. 柱の配置
  3. 壁の作図
  4. 柱・壁の包絡処理

C問題 柱・壁・間仕切壁 用語

◆柱(はしら)

建物を支える構造物のこと。

◆壁(かべ)

建物の内部空間を仕切り、骨組みの一部として、建物を支える。C問題では、厚いほうの壁

◆間仕切壁(まじきりかべ)

建物の内部空間を仕切る壁のこと。C問題では、薄いほうの壁。

C柱・壁・間仕切壁の解説一覧はこちら

D問題 壁と窓 (S=1/30)

建物をある高さで切断したものを真上から見た平面図(断面図)です。D問題では、窓やサッシュの位置や寸法を読み取ります。描き忘れや消し忘れなどの線の処理にも気を付けて作図する必要があります。

D問題 壁と窓 AutoCADでの作図手順

  1. 基準線の作図
  2. 壁の作図
  3. 窓の作図

D問題 壁と窓 用語

◆窓(まど)

光や空気を入れるため、建物の壁に設置されている開口部のこと

◆サッシュ(サッシ)

建物の窓(外部開口部)に取り付けられる、枠と一体になった建具のこと。窓をとりつけるための枠と、ガラスを枠にはめ込む為の框で構成されたもののこと。

◆建具(たてぐ)

建物の外部と内部、部屋と部屋などを仕切るために開口部に取り付けられる部材のこと

◆框(かまち)

建具の框は、窓や扉の枠のことを呼びます。框と窓ガラスでできた部分のことを障子(しょうじ)と呼びます。

◆ちり

建具の枠と壁の面との段差のこと

◆水きり

サッシュの下部にある出っ張った部分で、雨水などが建物にはいらないように取り付けられた部材

D壁と窓の解説一覧はこちら

建築CAD検定3級 過去問題

これから解説予定の過去問題の一覧は、こちらのリンクから、ご覧いただけます。
100問以上の過去問題のすべての解説は、まだ完成していませんが、随時更新していきますのでブックマークしてお待ちください。過去問題にはこのサイトのみの通し番号をつけてご紹介できるよに準備中です。

建築CAD検定試験3級の過去問題一覧

また、準備済みの過去問題解説ブログはこちらからご覧ください

建築CAD検定試験3級 4つのカテゴリー別

◆A.階段◆

Aの一覧はこちら

「階段平面図」の過去問をまとめています。

◆B.通り芯◆

Bの一覧はこちら

「通り芯・寸法・通り芯記号」の過去問をまとめています。

◆C.壁◆

Cの一覧はこちら

「柱・壁・間仕切り壁」の過去問をまとめています。

◆D.窓◆

Dの一覧はこちら

「壁と窓」の過去問をまとめています。

建築CAD検定3級のPDF図面はどこで手に入る?

公式サイトから過去問題集を購入することはできますが、データの取り扱いは無いようです。公式問題集は、発行年度から過去1年間に開催された試験問題が掲載されており、3級だけでなく他の級の問題も見ることができます。公式サイトでしか購入できませんが、3級合格後に上の級の勉強するときも使えますので1冊持っていても良いかもしれません。

また、公式ガイドブックは書店で購入することができます。公式ガイドブックに掲載されている問題は公式ガイドブックの発行元のサイトからPDFをダウンロードすることができます。

一般社団法人全国建築CAD連盟のサイト